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2008.06.09

それは、善意か償いか

イラクやアフガニスタンで駐留する米軍兵士にペットとして拾われた犬24匹が今週、飼い主に再会するためバグダッドから当地のニューアーク国際空港に到着した。

 支援団体のSPCA(動物虐待防止協会)インターナショナルによると、兵士が迷子の動物と接触することは表向きは軍の規則に違反するものの、イラクに駐留する兵士にとって、ペットはストレスの軽減や精神衛生の向上に計り知れない役割を果たしているという。

イラクの野良犬、駐留米兵に引き取られ米国へ | 世界のこぼれ話 | Reuters から2008年6月9日19時30分に引用

記事の写真が、なんだか切ない。
鉄条網の前に、どこか疲れ果てた様子で座る兵士。傍らにはジャーマンシェパードの血を引くとおぼしき犬、そして彼がそっと撫でているのは、白いむく犬だ。片方は軍用犬かも知れない。けれど、兵士にすり寄ってきたこの白い犬は、おそらくは元は飼い犬だ。
場所は、バグダッド。

米軍が侵攻してこなければ、白い犬は今でも大好きだった飼い主と一緒に、つつましくはあるが平和に暮らしていただろう。この兵士だって、愛する家族と一緒に何事もなく良き市民として生きていたはずだ。もちろん、手前のシェパードだって。

イラク派遣兵たちが「もう一度逢いたい。できれば最期まで面倒を見てあげたい」と願う野良犬達は、元は誰のものだったのだろう。戦火の中で飼い主とはぐれ、あるいは死に別れ、またあるいは戦火の下で生まれた犬たち。何の咎もないのにニンゲンの戦争に巻き込まれた彼らが、兵士の傷を癒すというアイロニカル。

これが、戦争の悲劇。


追記:
写真の署名に、“Kimimasa Mayama ”とあったので、「え、日本の方!?」と思ってググってみたら、まだ東京を拠点にされていた頃のものらしいホームページがありました。珍しいお名前なので多分間違いない…と思いますが。

間山 公雅のホームページ

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